「輝く今日を見つめて」2013.9.17

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農業法人への出資緩和、戦略特区、企業参入促す、50%以上も、地方も規制改革
日経新聞 9月17日
・政府は新たに設ける国家戦略特区で、企業が農業生産法人を通じて農地を所有する要件を
 緩める方針を固めた。法人への出資規制や法人役員に一定期間の農業従事を定めた規定
 を見直す。地域医療の担い手を育てる大学での医学部新設や古民家の観光活用など、医療
 や街づくりの規制も見直す。都市部だけでなく地方向けの規制緩和も加えて、地方経済の潜
 在力底上げを図る。
・政府は企業の農業参入を促す方策として、期限付きの農地の貸し借りと、農業生産法人を通
 じた間接的な農地所有を認めてきた。来年度には耕作放棄地を買い取り生産法人に貸し出
 す「農地中間管理機構」を設け、貸借を進める。農地所有に関しては特区に限って拡充する。
・生産法人への出資比率は、取引がある企業の場合、25%以下(特例で50%未満)にとどま
 る。出資制限を緩めて50%以上の出資容認も検討する。出資比率が高まれば、企業は生産
 計画を立てやすくなったり、出荷先を柔軟に決めたりしやすくなる。法人の役員の過半数が年
 150日以上農業に従事しなければならないといった規制も見直す方向だ。
・農業生産法人に中小企業向け信用保証制度を適用し、銀行からお金を借りやすくする。農地
 の売買や賃貸借を許可する権限を、生産者らでつくる市町村の農業委員会から市町村長の
 監督下に移すことも検討する。
・農業への企業の関心は高い。モスフードサービスは農家と共同出資する農業生産法人を全国
 に広げる。静岡、熊本両県にある法人を5年で10拠点に増やす。イトーヨーカ堂は2008年に
 千葉県に農業生産法人を設立。15年度までに直営・契約農場を2倍の200ヘクタールに拡大
 する。
・医療では1979年の琉球大学が最後だった医学部の新設を認めることを検討。地域の拠点病
 院で働く勤務医など地域医療の担い手に育てる。病院のベッド数の配置を巡る規制を緩めて、
 病院間などでベッド数の配置換えができるようにする。
・街づくりでは、古民家の観光活用にむけて建築基準法や旅館業法などの規制を見直す方向だ。
 また20年の東京夏季五輪に向けて、賃貸用住宅の空室状況を集約し、外国人観光客などに
 数日から数週間の短期賃貸ができるように規制を見直す案が浮上している。
・17日に開く産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)の立地競争力に関する分科会で、農業や
 医療など14項目の規制改革を詰める。10月下旬に国家戦略特区諮問会議で地域と規制改
 革の事項を決め、関連法案を10月召集の臨時国会に提出する。法案が成立すれば、年内に
 特区の実現を目指す。
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