「輝く今日を見つめて」2013.8.31

——————————————————————————————————
ダイヤモンド社で「社長は会社を大きくするな!」という本を出版していて
自身は税理士をしている「山本憲明さん」から時々来るメール
面白い話が多いけれど、その一つを紹介します。
 U社は、東京23区の南部に居を構える葬儀屋さん。
 小さなちょっと古いアパートで、一人で経営を
 されています。
 お寺さんへの営業が中心で、仕事がひっきりなしに
 入るようなことはありません。
 1年ほど、仕事がないということもありました。
 しかし、経営基盤はびくともしませんし、もちろん
 つぶれることなどありません。
 社長の給料が出なくなってしまうこともありますが、
これまでの蓄えが結構あるので、特に困ることはないようです。
 一つ仕事が入ると、数百万円単位の大きな仕事
 になることも多く、そうすると利益が大きく出ます。
 それでいて、コストを削りに削っているので、
 全くビクともしないのです。
 会社事務所の家賃は3万円くらいで、駐車場が
 1万円。
 普段は事務所でジッとして、テレビを見ていらっしゃる
 ので、全くお金がかかりません。
 外食もほとんどせず、自宅からお弁当を持ってきて
 いるようです。
 (それでいて私がお邪魔すると、近所のトンカツや
 でいつもおごってくださるのですが)
 
 もちろん、葬儀関係で必要なものは原価ですので、
 ケチることなどはありません。しかし売り上げが
 大きくなるので、原価はそれでカバー可能です。
 非常に合理的な経営の仕方、生き方をして最低限の
 経費や生活費で過ごしていらっしゃるので、
 少々売上が上がらなくても、全く問題ないのです。
 いつも訪問するたびに、「見習わなきゃ」と思って
 います。
 経営をしていると、「経費はかけてもいいもの。
 税金が減るし」と思いがちになってしまいます。
 しかし、無駄な経費を使うことがなければ、利益が
 増えてその分税金も増えはしますが、残るお金が
 増えます。
 そして、それがその後につながっていくわけです。
 経営者になると、大して儲かっていないのに勘違い
 して贅沢になってしまう人が山ほどいます。
 事務所も一等地に、キレイなものを持ちたがります。
 それでうまく行くのであれば、それでいいのですが
 いい時ばかりではないのが経営です。
 このU社を見習い、最低限で経営していくと考える
 ことも大事です。
この人が常に言うのは、経費を使わない体質の経営にしてしまえば
売上の多寡にあまり左右されない経営が出来るのでは・・・・ということです。
下の記事の「デニーズの大久保さん」や、昨今話題の「マックの原田さん」のように、
大きな会社を立て直した素晴らしい経営者も、中にはいらっしゃいますが・・・・
会社を大きくすれば雇用も増えるし、納税も増える。
そのように会社を大きくすることを目指すのは、世の中にとっても素晴らしいことですが、
ただそれは、私たち凡人には難しいのが事実です。
———————————————————————————————–