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必要不可欠なNYの不法移民
ニューヨークのほぼ全てのレストランの厨房には中南米の不法移民が
働いているといわれています。それが公然の事実となっているにも関わらず、
移民局が検挙することはありません。
その理由はといえば、アメリカという国が事実そうやって成り立っている
からです。
ニューヨークのレストランはどの料理に関わらず全てがメキシコ料理だと
いう笑い話があります。ニューヨーク市に点在する数えきれないレストランの
厨房はイタリア料理、フレンチ料理、中華料理、日本料理であれ、すべて不法
就労のメキシコ人で占められているといわれ、不法移民の正確な数字を把握
するのは困難です。
アメリカでは労働ビザがなくても、銀行口座が作れてしまうということも
あり、故郷では手にすることができない額のお給料を稼いでは、家族の元に
送金しています。二ューヨークのレストランの厨房で中南米の不法移民がいる
ことは、今や誰もが知っている既成事実です。
では、なぜ移民局はこうした不法移民を検挙しないのでしょうか。
もし、マンハッタン中のレストランの厨房のスタッフすべてを正規の労働
ビザ取得者にしたら人件費は上がり、レストラン側は提供する料理を今の
何倍もの価格設定にしなければなりません。
ただでさえ世界一、物価の高い街と言われている上に、外食の単価が更に
上がるのであれば、誰もこの街には住めなくなってしまいます。ニューヨーク
という街が今のまま機能していくには、中南米の不法就労者たちは、もはや
必要不可欠な存在ともいえます。
ニューヨーク・タイムズは2013年の白人の死亡者数が、史上初めて出生数を
超えたと報じました。異人種間での結婚、交際が増加して、白色人種が減少
したという要因も考えられますが、ヒスパニック系やアジア系が増加して
いく中、白人の人口だけが減少しているのもまた事実です。
現在、全体の62.5%を占める白人の人口はあと30年もすると、過半数を
割ると推測されています。そうなると近い将来、選挙の際の有権者のパワー
バランスも変わり、ピラミッドの頂点に位置する白人の時代から、ヒスパ
ニックの時代に変わる日もそう遠くはないのかもしれません。
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